全国的にはあまり知られていないかもしれませんが、東海地方では馴染みのある格安SIMが「LIBMO」です。静岡県内では実店舗も展開しています。
2021年4月から「LIBMO」は新しい料金プラン「なっとくプラン」の提供を開始。もともとLIBMOでは中・大容量のプランの安さが魅力でしたが「なっとくプラン」ではさらに使いやすくなっています。
目次
LIBMOとは?
LIBMO(リブモ)は、TOKAIグループの1つである「株式会社TOKAIコミュニケーションズ」が提供する格安モバイルサービスです。
「聞いたことがない・・・」という人が多いかもしれませんが、静岡県を中心に東海地方では馴染みのある格安SIMサービスです。TOKAIグループの会員であればTLCポイントが利用できるなど独自サービスを展開しています。
LIBMOの「なっとくプラン」
LIBMOでは「なっとくプラン」という料金プランを提供しています。
「なっとくプラン」には「音声通話機能付きSIM」「データ通信専用SIM」の2種類があり、それぞれ利用できるサービス内容(音声通話、SMS送受信、データ通信)が異なっています。
電話もネットも利用するのであれば「音声通話機能付きSIM」を選ぶことになりますね。
■音声通話機能付きSIM
データ通信、音声通話、SMSの利用が可能。
■データ通信専用SIM
データ通信のみ利用が可能。
なっとくプランの月額料金
「なっとくプラン」は「音声通話機能付きSIM」「データ通信専用SIM」ともに無制限、1GB、5GB、20GB、30GBの5種類のデータ容量から選ぶことができます。ただしデータ容量無制限の「なっとくプランライト」は最大通信速度が200Kbpsという制限があります。
それぞれの月額料金は以下のようになっています。
プラン | 音声通話機能付きSIM | データ通信専用SIM |
なっとくプランライト (無制限) |
1,078円 | 528円 |
なっとくプラン (1GB) |
1,078円 | 748円 |
なっとくプラン (5GB) |
1,518円 | 1,265円 |
なっとくプラン (20GB) |
1,991円 | 1,991円 |
なっとくプラン (30GB) |
2,728円 | 2,728円 |
LIBMOの月額料金は他の格安SIMと比較してもかなり安い価格で設定されています。特に注目したいのはデータ容量20GBにおけるプラン。
20GBといえば、3大キャリアのahamo、povo、LINEMOをはじめ、多数の格安SIMが料金プランを設定している激戦区のデータ容量なのですが、LIBMOは音声通話機能付きSIMで20GBのプランにおいて2,000円を切る1,991円という衝撃的な価格を設定しています。
LIBMOも含め、格安SIM各社の料金プランにおけるデータ容量別の月額料金の一覧を下記記事にまとめているので参考にしてください。
ドコモの回線に対応
LIBMOはドコモ回線を使用しています。
そのためドコモから乗り換える場合、ドコモのスマホをそのままLIBMOで使うのであればSIMロック解除する必要がありません。
※機種によってはSIMロック解除が必要な場合があります。
逆にドコモ以外、auやソフトバンクのスマホをLIBMOで使用する場合はSIMロック解除が必須となります。
最低利用期間・契約解除料について
LIBMOは「音声通話機能付きSIM」に下記のように最低利用期間・契約解除料が設定されています。「データ通信専用SIM」の場合はどのタイミングで解約しても契約解除料は発生しません。
■音声通話機能付きSIM
利用開始から1年以内に解約した場合、契約解除料として10,450円を支払う必要あり。
■データ通信専用SIM
最低利用期間・契約解除料はない。
余ったデータ容量は翌月に繰り越し
各料金プランで利用できるデータ通信容量をその月で使いきれなかった場合、余ったデータ容量は翌月末まで自動的に繰り越されます。
例えば「なっとくプラン(20GB)」で5GBが余った場合、翌月は20GB+5GBで25GBを使用することができるというわけです。
データ通信速度の切り替え(低速⇔高速)が可能
LIBMOではデータ通信速度について「高速」「低速」を自由に切り替えることができます。「高速」は通常の高速データ通信が可能な状態。これに対して「低速」の状態では、通信速度が最大128kbpsに制限される代わりにデータ容量を消費することがありません。
ただ、通信速度が最大128kbpsというのはネット接続を行う上である程度ストレスを感じることは否めません。テキストがメインのSNSなど、大きなデータ通信量の消費を伴わない使い方をするときなどに利用するとよいかもしれません。
通話について
基本サービス
「なっとくプラン」はデータ通信+音声通話+SMSの料金プラン。つまりデータ通信に加えて電話の機能が利用できます。通話の基本的なサービス内容は以下のようになっています。
■通話料
22円/30秒
■通話エリア
NTTドコモのLTEサービスエリア
オプションサービス
LIBMOには、いくつかの通話オプションが用意されているので、電話をかける機会が多いという人は利用すると通話料を安くすることができる可能性があります。
■10分かけ放題
月額料金:935円
内容:「0035でんわ」を使って発信することで10分以内の国内通話がかけ放題
■かけ放題ダブル
月額料金:1,430円
内容:「0035でんわ」を使って発信することで1通話あたり10分以内の国内通話が無料(発信回数無制限)。さらに当月の国内通話料上位3番号の通話料も無料(通話時間・発信回数無制限)。
■通話パック30
月額料金:968円
内容:月額968円で月間1,320円分の通話が可能。
■留守番電話
月額料金:330円
内容:電波の届かないところにいる場合や携帯電話の電源を切っている場合などに電話をかけてきた方の伝言メッセージを預かる。
■スマート留守電®
月額料金:319円
内容:留守電のメッセージが文字で届く。LINEやメールでメッセージの内容が確認できる。
■割込通話サービス
月額料金:220円
内容:通話中に別の電話がかかってきたときに、現在通話中の電話を一旦保留にして、 あとからかかってきた電話に出ることが可能。
通信速度について
LIBMOの通信速度について見てみましょう。通信速度については「みんなのネット回線速度」という、携帯キャリアや光回線の速度比較が出来るサイトの情報を参考にしてみます。
参考:みんなのネット回線速度(https://minsoku.net)
※「みんなのネット回線速度」にて直近3ヶ月に計測されたLIBMOの測定結果からの平均値を参照。(2021年4月12日現在)
※「みんなのネット回線速度」における測定結果は、通信環境や時期によって結果が変わってくるので、内容についてはあくまで参考程度としてください。
下記はLIBMOの時間帯別の平均速度です。
※みんなのネット回線速度(https://minsoku.net/speeds/mvno/services/libmo)より引用
これを見ると昼の時間帯だけ極端に通信速度(下り)が遅くなっているのが分かります。利用者の多い時間帯に通信が混雑して回線速度が低下しているのではないかと予想できますね。
時間帯 | 下り | 上り |
朝 | 30.0Mbps | 5.84Mbps |
昼 | 1.42Mbps | 6.45Mbps |
夕方 | 43.31Mbps | 6.27Mbps |
夜 | 43.09Mbps | 16.48Mbps |
深夜 | 73.47Mbps | 17.46Mbps |
ネットでの評判も見ておきましょう。
Twitterで「LIBMO」で検索してみたところ、通信速度に関しては賛否のツイートいずれもみられます。
通信速度が遅い、というツイートはやはり日中の混雑時における通信速度低下によるものではないでしょうか。
LIBMOのメリット・デメリット
最後にLIBMOのメリット・デメリットをまとめてみました。それぞれをよく把握したうえで、自分の使い方にはメリットの方が多いのか、デメリットの方が多いのか、を検討してみるといいですね。
メリット
LIBMOのメリットとしては以下のような点があげられます。
- 月額料金が安い。特に20GB、30GBは他の格安SIMに比べても格段に安い。
- 高速通信⇔低速通信の切り替えが可能。
デメリット
- 日中の通信速度が不安定。
- ドコモ回線しか選べない。
- 音声通話機能付きSIMには最低利用期間、契約解除料がある。