最近ではさまざまな格安SIMがありますが、その中でも「IIJmio」はシェア上位に位置する人気の高いMVNOです。実際に乗り換えを検討している人もいるかもしれませんね。
「IIJmio」は2021年4月に、新しい料金プラン「ギガプラン」の提供を開始。月額料金がこれまでより大幅に安くなり増々使い勝手がよくなっています。
目次
IIJmioとは?
「IIJmio」はインターネットサービスプロバイダである「IIJ(株式会社インターネットイニシアティブ)」が運営するMVNO、いわゆる格安SIMと呼ばれるSIMサービスを提供している携帯電話会社です。
MMD研究所の「2020年3月格安SIMサービスの利用動向調査」によるとMVNOの中ではmineo、OCNモバイルONEに次いで第3位のシェアを誇る人気の格安SIMです。
また、eSIMのサービスを提供していることも大きな特徴です。
IIJmioの料金プラン「ギガプラン」
「IIJmio」では「ギガプラン」という料金プランが提供されています。
「ギガプラン」には「音声」「SMS」「データ」「eSIM」の4種類があって、それぞれ利用できるサービス内容(音声通話、SMS送受信、データ通信)が異なっています。
電話もネットも利用するのであれば「音声」を選ぶことになりますね。
■音声
音声通話、SMS送受信、データ通信が利用できる。
■SMS
SMS送受信、データ通信が利用できる。
■データ(タイプDのみ)
データ通信が利用できる。
■eSIM
データ通信(ドコモ回線)が利用できる。
ギガプランの月額料金
「ギガプラン」は「音声」「SMS」「データ」「eSIM」ともに2GB、4GB、8GB、15GB、20GBの5種類のデータ容量から選ぶことができ、それぞれの月額料金は以下のようになっています。
データ容量 | 音声 | SMS | データ | eSIM |
2GB | 858円 | 825円 | 748円 | 440円 |
4GB | 1,078円 | 1,045円 | 968円 | 660円 |
8GB | 1,518円 | 1,485円 | 1,408円 | 1,100円 |
15GB | 1,848円 | 1,815円 | 1,738円 | 1,430円 |
20GB | 2,068円 | 2,035円 | 1,958円 | 1,650円 |
ドコモ、au回線に対応
「IIJmio」はドコモ回線、au回線に対応しています。それぞれタイプD(ドコモ回線)、タイプA(au回線)と呼ばれていて「ギガプラン」を契約する場合はどちらかを選ぶことになります。
大手通信キャリアのスマホをそのまま使って格安SIMにのりかえをする場合、のりかえ先の格安SIMが採用しいてる回線が持っているスマホに対応していればSIMロック解除の必要はありません。
例えば下図のようにドコモ、またはauのスマホを使用してIIJmioにのりかえする場合、タイプD、タイプA
のいずれか対応する回線を選ぶことでSIMロック解除は不要となります。
※機種によっては同じ回線でもSIMロック解除が必要な場合があります。
逆にソフトバンクのスマホを利用してのりかえる場合、IIJmioはソフトバンク回線に対応していないのでSIMロック解除が必須となります。
最低利用期間・契約解除料について
「ギガプラン」の最低利用期間(最短解約日)は、利用開始月の翌月末日となっています。最低利用期間後は「縛り」などはなく解約することが可能です。
なお、解約時に違約金や解約清算金といった費用は必要ありません。またMNP転出の際もMNP転出手数料は発生しません。
2021年 4月 1日(木)以降は、MNP転出手数料が無料となります。
IIJmio公式HPより引用
余ったデータ容量は翌月に繰り越し
各料金プランに定められたデータ容量(IIJmioではクーポンと呼んでいる)を当月に使い切れなかった場合、余ったデータ容量は翌月に繰り越されます。
例えば、データ容量8GBのプランで当月に5GBを使用した場合、余った3GBは繰り越されて、翌月は11GB(8GB+3GB)を使用することができます。
なお、繰り越されるのは翌月までで、翌々月には消滅します。
※チャージしたデータ容量は3ヶ月後の末日まで有効。
高速データ通信のON/OFFが可能
「ギガプラン」では、データ容量を消費したくないときに、高速データ通信のON/OFFを切り替えることができます。
高速データ通信OFFの状態では、通信速度が最大300kbpsに制限がかかる代わりに、データ通信を行ってもデータ容量を消費することがありません。
高速データ通信のON/OFFの切り替えは、IIJmioホームページまたは専用アプリ「IIJmioクーポンスイッチ(みおぽん)」から操作することができます。
通話について
基本サービス
「マイピタ」でデュアルタイプを選ぶと音声通話、つまり電話の機能が利用できます。通話の基本的なサービス内容は以下のようになっています。
22円/30秒
オプションや割引きサービス
IIJmioには、さまざまな通話オプションが用意されているので、電話をかける機会が多いという人は利用すると通話料を安くすることができる可能性があります。
■みおふぉんダイアル(月額料金:無料)
IIJmioでは、無料で使用することができる「みおふぉんダイアル」アプリを使って電話をすると通話料が半額の11円/30秒となります。
■通常時の通話料
22円/30秒
■みおふぉんダイアル使用時の通話料
11円/30秒
■ファミリー通話割引
以下の条件を満たした場合は「ファミリー通話割引」の対象とされ、通話料が17.6円/30秒となります。
- 同一の mioID 内でご契約中のみおふぉん同士であること。
- 他社が提供する楽天電話などの中継電話サービスを利用していないこと。
なお「みおふぉんダイアル」と「ファミリー通話割引」を併用した場合の通話料は8.8円/30秒となります。
■誰とでも3分&家族と10分(月額料金:660円)
同一mioID間以外で「みおふぉんダイアル」を使用して通話した場合、1回の通話につき最大3分以内の国内通話料が何度でも無料。
同一mioID間で「みおふぉんダイアル」を使用して通話した場合、1回の通話につき最大10分以内の国内通話料が何度でも無料。
■誰とでも10分&家族と30分(月額料金:913円)
同一mioID間以外で「みおふぉんダイアル」を使用して通話した場合、1回の通話につき最大10分以内の国内通話料が何度でも無料。
同一mioID間で「みおふぉんダイアル」を使用して通話した場合、1回の通話につき最大30分以内の国内通話料が何度でも無料。
■その他のオプション
上記の他にも以下のような通話に関するオプションが用意されています。
オプション・サービス | 月額料金 |
留守番電話 | 330円 |
割り込み電話着信 | 220円 |
転送電話 | 無料 |
迷惑電話ストップサービス | 無料 |
通信速度について
IIJmioの通信速度について見てみましょう。通信速度については「みんなのネット回線速度」という、携帯キャリアや光回線の速度比較が出来るサイトの情報を参考にしてみます。
参考:みんなのネット回線速度(https://minsoku.net)
※「みんなのネット回線速度」にて直近3ヶ月に計測されたIIJmioの測定結果からの平均値を参照。(2021年4月7日現在)
※「みんなのネット回線速度」における測定結果は、通信環境や時期によって結果が変わってくるので、内容についてはあくまで参考程度としてください。
下記はIIJmioの回線別(ドコモ回線、au回線)の平均速度(下り)です。
※みんなのネット回線速度(https://minsoku.net/speeds/mvno/services/iijmio)より引用
この結果からするとドコモ回線、au回線では、それほど通信速度に違いは見られないようですね。
回線 | 通信速度(下り) |
ドコモ回線 | 42.64Mbps |
au回線 | 48.19Mbps |
下記は時間帯別の平均速度です。
※みんなのネット回線速度(https://minsoku.net/speeds/mvno/services/iijmio)より引用
昼の時間帯だけ通信速度(下り)が他の時間帯に比べて、やや低下しているのが分かります。利用者の多い時間帯に通信が混雑しているのではないかと予想されますが、それでも一定水準の通信速度は保たれているようですね。
時間帯 | 下り | 上り |
朝 | 51.06Mbps | 10.65Mbps |
昼 | 15.99Mbps | 8.31Mbps |
夕方 | 45.09Mbps | 10.03Mbps |
夜 | 47.69Mbps | 8.81Mbps |
深夜 | 46.41Mbps | 9.39Mbps |
ネットでの評判も見ておきましょう。
Twitterで「IIJmio」「速度」で検索してみたところ、通信速度については概ね評価するツイートが多く見られます。
ただ、中には以下のように日中の時間帯の通信速度に不満を持つツイートもいくつか見られました。これは上述の「みんなのネット回線速度」の測定結果からすると、ある程度予想されることですね。
実はこんなツイートもあったのですが、これIIJmioの公式Twitterみたいなんですよね。うーん、これはちょっと気になるのだが、どうなんだろう・・・
IIJmioの独自サービス
IIJmioでは、複数回線でデータ容量をシェアしたり、プレゼントしたりといった独特なサービスが用意されています。
データ容量シェア機能
※2021年6月以降提供予定
「データ容量シェア機能」とは、同一mioID内でのギガプランのみ最大10回線までデータ容量をシェアすることができるサービスです。
データ容量プレゼント機能
※2021年6月以降提供予定
「データ容量プレゼント機能」とは、同一mioID内の別回線へデータ容量を移すことができるサービスです。データシェアする必要なく、必要なタイミングでデータ容量をプレゼントすることができます。
mio割で660円割引
IIJmio(SIMサービス)とIIJmioひかり(IIJ(株式会社インターネットイニシアティブ)が運営するインターネット接続サービス)を同時に利用することで「mio割」が適用されて月額料金から660円が割引きされます。
IIJmioのメリット・デメリット
最後にIIJmioのメリット・デメリットをまとめてみました。それぞれをよく把握したうえで、自分の使い方にはメリットの方が多いのか、デメリットの方が多いのか、を検討してみるといいですね。
メリット
IIJmioのメリットとしては以下のような点があげられます。
- 月額料金が安い。
- ドコモ、auの回線が選べる。
- 余ったデータ容量は翌月に繰り越せる。
- 最低利用期間が短い、解約料は不要。
- MNP転出手数料が無料。
- データ容量シェア機能がある(2021年6月以降)。
- 専用アプリを使うと通話料が半額。
- ネットとセットで割引きあり。
デメリット
- 日中に通信速度がやや低下することがある。
- 高速データ通信OFF時の通信速度は最大300Kbps。